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THE MARROW OF A BONE / DIR EN GREY
紗葵 ★★ (2009-03-07 16:39:00)
2007年発表の6th。
Dirの個性をどういうところに見出すか、によって評価が変わるであろうアルバム。
前作「Withering to death.」のような抽象的で深い内容の歌詞が好き、という人にはちょっときついかもしれない。
このアルバムは今までのアルバムとは違って、「怒り」や「憎悪」といった黒い感情を周囲に「撒き散らしている」感じがする。
また、京の歌唱も、前作よりも更に邪悪さが増し、何と今作では引き裂くような金切り声まで飛び出しています。
ほんと、どこまで進化するんだ? この人は。
個人的には好きなアルバムなんですが、批判が多いのもわかります。
アルバム全体を見たときに、どうもヘヴィ一辺倒な曲とメロディアスな曲の割合が釣り合ってなかったりとか、
彼らの持ち味の一つであるメロディセンスが後退しちゃっているところとか、
演奏力とやりたいことの力量が釣り合っていないとか、
そういう不満な部分は多分にありますが、それでも彼ららしいな、と思うところは曲の部分部分にちりばめられていると思います。
例えば、「GRIEF」の和を感じさせるメロディや、「THE PLEDGE」の叙情性などは、普通にDirだなぁと思うんですけどね。
まぁ、良くも悪くも、「Withering to death.」で極めてしまった世界観を、次のステップへもっていく為のアルバムなのだと思います。
いわゆる「過渡期」というやつですかね。
→同意