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Death Triumphant / SETHERIAL
Usher-to-the-ETHER ★★ (2008-07-24 18:14:00)
2006年発表の5th。
この作品はファスト/ブルータルブラックに分類されるんでしょうか。
ファスト一辺倒ではなくて、ミディアムパートも上手く使って展開を聴かせるタイプで、
浮き上がって鮮明に聞こえるトレモロリフのメロウさはこの手の中でもかなり上の方と言えそう。
DARK FUNERALなどのブルータリティで攻め立てるタイプよりも、WATAIN辺りの禍々しい
雰囲気と展開の上手さで聴かせるタイプのブラックの方が比較対象としては近そうな音だと思います。
この手にしては曲がバラエティに富んでいるし、雰囲気もジャケ通り濃いし、総じて
ブラックとしての質も高いと思います。
ただ、曲の質自体は高いんですが、音質はちょっと煮え切らない感じですね…。
ベースもはっきり聞こえ、トレモロリフをフィーチャーしたパートではそれを前に出した
クリアな音質は曲のメロウさや邪悪さを良く伝えてるんですが、ドラムの音は軽い上に音量が
大きく、バタバタした印象が。正直、このせいで特にミディアムパートの説得力が薄れて
しまってるのように思えてならないのが、何とも残念。
この曲のクオリティの高さで、例えばWATAINの「Sworn to the Dark」のようなブラックの
どす黒さとメタルとしての整合性を同時に満たすような音質だったら、ブラック史に燦然と
輝く名盤になったかもしれないと思うのに…。聴く度に複雑な気持ちになってしまう、
なんとも惜しいアルバム。しかし、このバンドのメンバーは強面ですね…(笑)。

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