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Red Lucifer Rising / 埼玉最終兵器
Usher-to-the-ETHER(2007-03-19 23:54:00)
RPG「イリスのアトリエ エターナルマナ2」のHR/HMアレンジ。
「DECEITFUL WINGS」に続く作品。2006年発表。

良い所も悪い所も、前作からそのまま引き継いでいるという印象の作品。キーボードの音色に変わった物を取り入れたり、リズムにパーカッシブだったりトランシーだったりする要素を取り入れたり、聴き手の関心を惹き付ける為の工夫は前作よりも成されていると思います。「皇牙」の独特なリフの音色なんかも好き。

…でも、聴いていて飽きないかと言われると、頷けない部分もあったり…。他の高評価なメタルアレンジ、例えばJill's ProjectやThe Black Magesなどはどの楽器がどうメロディを担当するのかのバランスに長けているのに比べ、この作品ではメタルリフをバックに似たような音色のシンセが延々と主旋律を担当し、思い出したようにギターソロが入るというアレンジが余りにも多すぎてうんざりしてくる…。

アレンジの巧みさで上記のアーティストに勝てないなら、インストであることを利用して、他のヴォーカルがメロディを担当しないメタル(メロデス、メロブラ等)の要素を取り入れるとかの工夫が欲しい所。正直、これではHR/HMのヴォーカルをシンセに差し替えたものと変わらないのでは…。しかも相変わらずリフは微妙で、一般的なメタルと比べて特に秀でているとは思えない。これだとメタルファンは納得しないだろうし、トラッドっぽいメロディの曲は意図的に外してあるので、ガストの音楽のそういうメロディが好きな人にもアピール仕切れてない印象。

…かなりキツめに書きましたが、ガストの音楽もメタルも好きなので、その二つが合わさって出来る「化学反応」を、どうしても期待してしまうんですよね。悪い作品だとまでは言いませんが、まだ「化学反応」と言えるほど凄くもない感じ。もしも次(グランファンタズム?)もあるなら、このモヤモヤを吹き飛ばすような傑作を期待。

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