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Solens rötter / VINTERSORG
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2007-06-15 15:53:00)
2007年発表の6th。
バンドロゴの太陽、なんか可愛いなぁ…(笑)

音楽性は一言で言うとプログレ要素の強いヴァイキングメタルでしょうか。
以前プログレ関連の専門店でも取り扱われているのを見た事がありますが、確かに凝った変則的な部分の多いリズム、デスヴォイスも入るへヴィさとマイルドな普通声や民族メロによる叙情性が複雑に絡みあって出来るドラマティックさ、ハモンドやフルート等を取り入れた音像等、そっち方面からの評価が高いのも分かるような要素が多いですね。

もしかすると変拍子も普通に入るリズムに取っ付きづらさを感じてしまう人もいるかもしれませんが、個人的には民族メロと合わさると土着の舞踏曲のような雰囲気が出てお気に入り。展開はプログレ的でも、メロディの叙情性でかなりメタラーにも聴きやすい音だと思います。プログレよりのデスやブラックということでOPETHが気に入った人にもお勧めできそうです。

彼らと比べるとこっちの方が速めで、普通声も高め、メロディはヴァイキング系だったりとVINTERSORGの個性と言えるものも発揮されてますが、クオリティでは劣らないと思います。曲自体も非常に高品質ですが、ヴォーカルの良さもかなりセールスポイントだと思います。GarmやIhsahn同様、デス声と普通声を両方使えるタイプですが、特に普通声が素晴らしい。

音域が主に高音方向に広く、ハイトーンを出しても暑苦しくならず、吟遊詩人の優雅さだったり苦悩する王族の高貴さだったりを感じさせる、哀愁のこもった実に気品のあるタイプ。私はクサメロ好きなのにハイトーンが苦手でクサメタルに行かないタイプのリスナーですが、彼はSimenやIhsahn、Garmらと並んで、例外的にハイトーン出しても好きなヴォーカリスト。デスヴォイスも×チガイ的ではないですが、普通声が上手い人特有の上品さがあって良い感じ。
このヴォーカルが一番の個性と言えるかもしれません。

ただ、歌詞は母国語ですが、ENSLAVDの「ELD」みたいに、英訳は欲しかったなぁ…歌詞を目で追うとマリー・キュリーとかパラケルスス、ニュートンのような名前も並んでいて、明らかにブラック的な悪魔崇拝どころか、単なるヴァイキング文化讃美でもなさそう。プログレッシブで知的なサウンドに乗せて、どんな事が歌われているのか知りたかった。実際ネット上のインタビューを読んでみると、かなり興味深い事歌ってそうなんですが…

最近ではOPETHを始めプログレ的なエクストリーム・メタルが注目されているようですが、このバンドもその流れでプッシュしてはどうでしょうか、レコード会社さん(笑)。何故日本盤出ないのか分からないくらいクオリティ高いです。母国語がネックなのかな…?

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