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The Wildhearts / THE WILDHEARTS
殺戮の聖典 ★★ (2007-08-04 00:17:00)
ドラムスにリッチ・バターズビーを呼び戻し,ベーシストに元AMEN、BRIDES OF DESTRUCTIONのスコット・ソーリーを迎えて再結成・制作された'07年発表作品。
前作「THE WiLDHEARTS MUST BE DESTROYED」は好曲が散りばめられた充実作ではあったものの,バンド・サウンドの特徴の一つである哀愁の度合いが薄れているように感じられた。
本作も前作の延長線上にはあるものの,何曲かでデビュー・当時の激しいサウンドに哀愁のメロディが乗るという基本姿勢に立ち返ったかのようなサウンドを聴かせてくれる。
攻撃的で複雑な曲展開を見せる「ROOTING FOR THE BAD GUY」、前衛的なサビのメロディの「THE SWEETEST SONG」、ポップで軽快な疾走曲「THE REVOLUTION WILL BE TELEVISED」、過激な歌詞の内容とは裏腹にキャッチーな「THE NEW FLESH」、壮大で美しいメロディの「SLAUGHTERED AUTHORS」、後半のインスト・パートが名曲「MY BABY IS A HEADFUCK」を彷彿させる「THE HARD WAY」、どことなく懐かしさを感じさせる感動的ナンバー「INNER CITY OVERTURE」、哀愁漂うキャッチーなコーラスを聴かせる「BI-POLAR BABY」、底抜けに明るいコーラスの「SHE'S ALL THAT」、ヘヴィかつノイジーな「DESTROY ALL MONSTERS」のほか、日本盤ボーナス・トラックとしてハーモニーが美しいインスト曲「SO THE SPENCERS CAN POKE OUT」とポップなリズム感を持った「OH BONITA」を収録。
リフそのもののメロディに若干の弱さを感じるものの,聴き込むほどに味わいの出る作品である。

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