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Hot Shot! / BLIZARD
火薬バカ一代 ★★★ (2008-03-16 21:47:00)
松川“RAN"敏也(G)、下村成二郎(Vo)、寺沢功一(B)、孝之(G)と宏之(Ds)の村上兄弟の編成から為る、
東京出身のHMバンドBLIZARDが、1st『暗黒の聖書』、2nd『暗黒の警鐘』に続き、'85年に発表した3rdアルバム。
バリバリにブリティッシュ風味のHMバンドとしてスタートを切るも、当時、アメリカで盛り上がりを見せていたLAメタルの影響を受け、
「メタルとポップ・テイストの融合」を掲げて、作品を重ねる毎にメロディ重視の姿勢を強めていったBRIZARDだが、個人的に、
彼らがWARNER時代に残した4枚のアルバムの中では、その試みが最も高いレベルで結実している(ように思う)、本作が一番の好み。
全体的に、ヘヴィ・メタリックなアグレッションや疾走感は薄れたものの、高音域における歌唱や表現力に余裕が
出て来たVo、ドッシリと重厚さを増したリズム隊、そしてスリリング且つエモーショナルにアルバム全編を駆け巡る、
松川の絶品のリードGと、以前に比べ大幅なパワーUPを遂げたバンド・サウンドにガッチリと支えられた、
強力な哀メロとフック満載の楽曲の数々は、前2作を大きく上回るクオリティを誇り、聴き応え十分。
憂いを帯びたミドル・テンポのOPナンバー①、活きの良いアップテンポのHRチューン④、ストリングスをフィーチュアした
アコギ・バラード⑤⑨といった楽曲も素晴しいが、何より本編の白眉は、バンドの新たな魅力が炸裂する、爽やかに駆け抜けて行く
ポップ・メタル・チューン⑦と、劇的に泣きまくる(サビメロがカルメン・マキ&OZを彷彿とさせる)⑧で決まり。
如何にも80年代的な歌詞は確かに赤面ものだが(笑)メロディアスで、洗練されたポップ・メタルの名盤に仕上がっています。
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