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Solar Soul / SAMAEL
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2007-10-22 16:16:00)
2007年発表の8th。
これ、何気に大傑作なんじゃないでしょうか…。

作風は、一言で言うならブラック的感性によって描かれた、スペイシーなインダストリアルメタルという感じの音楽性ですが、掛け声や押韻などを巧みに用いたヴォーカルラインや基本ミディアムでかっちりとしたダンサブルで力強いリズム、殆どの曲に明確なサビがある構成、硬質で非常にクリアな音質など、総じてキャッチーかつハイクオリティ。

これくらいキャッチーであれば、ブラックファンではない洋楽ファン…例えばMARILYN MANSON辺りを聴いているリスナーにも受け入れられるんじゃないでしょうか。それ位知名度の高いバンドと比較しても、キャッチーさやクオリティは劣らないと思います。そうした取っ付きやすさがありながらも、キーボードの妖しい音色だったり、全体的に「悪」の雰囲気が漂っている空気感だったり、ヴォーカルの威厳と色気のあるデスヴォイスだったり、底に流れているのはやはりブラック的な感性というのが素晴らしいです。

ぱっと聴きのキャッチーさに騙されて聴き込んでいると、いつの間にか洗脳されそうな感じ。曲レビューの方でも似たようなことを書きましたが、私は1曲目を聴いた時、悪魔の大群が全体主義国家を作り上げてマスゲームをしてるような映像が脳裡に浮かびましたし(笑)。こうしたブラック的感性でメジャー志向な音楽性というのは、SATYRICONの最新アルバム「Now, Diabolical」とも共通するのではないでしょうか。ダンサブルなリズムやヴォーカルの威厳もよく似てると思います。

ちなみに、この後ベストも聴いたんですが、以前の同路線の曲と比べるとこのアルバムの曲は大分洗練されている印象。なのでSAMAELはまずこのアルバムを聴く事をお勧めします。

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