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Immortalis / OVERKILL
火薬バカ一代 ★★ (2010-03-08 22:03:00)
「そのうち国内盤が出るだろ」と購入を後回しにしていたら、いつの間にか次作『IRONBOUND』のリリースが
アナウンスされ始め、こりゃいかんと慌てて買いに走った'07年発表の15thアルバム。(結局国内盤は出なかったなぁ)
Dsにメンバー・チェンジが発生しているが、大勢に影響がある筈もなく、前作『RELIXIV』で迷いを吹っ切った彼らは、
本作でも最初から最後まで直球勝負の弩スラッシュ・メタル路線を邁進。無論、そのサウンドは80年代の
焼き直しというわけではなく、ちゃんと現代的なアレンジやブルータリティが加味されているのだが、
ボビー“ブリッツ"エルズワース(Vo)の腹筋ばりにビルドアップされまくったマッチョな作風の割りに、
繰り返し聴いてもゲップや疲労感を覚えないのは、キャッチーなメロディを噛み付くように歌うブリッツのVoと、
鋼鉄の如き質感とパンキッシュな躍動感を併せ持ったリズム隊が生み出す独特のノリの良さ、そして欧州風味の
ドラマ性を秘めたメロディックなツインGの存在ゆえか。ブンブンとBが唸りを上げるイントロだけで
アルバムの出来の良さを確信させるOPナンバー①、威勢良くハジける②、猛烈に体に訴えかけて来る
パワー・メタリックな⑥、激しくアップダウンを繰り返す⑨といった楽曲の魅力も然る事ながら、本編のハイライトは
何と言ってもラスト・ナンバーの⑩。正統派HM然としたGリフのカッコ良さといい、憂いを帯びたブリッツの
歌メロといい、劇的な曲展開といい、まさに“OVERKILL"シリーズの名を冠するに相応しい出来栄えを誇る名曲だ。
これだけのクオリティを備えているにも関わらず、国内盤が出なかった理由が知りたいね。(契約の関係らしいが)

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