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Ars Moriendi / LUNAR AURORA
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2007-12-16 21:34:00)
2001年発表の4th。
アルバムタイトルは「The Art of Dying」の意。

1stではクオリティの高い、割とオーソドックスなシンフォニックブラックを聴かせてくれた彼等ですが、キーの使い方といいバンドサウンドといい特に音響面でレベルアップしてますね。
使われているキーボードの音色も単にスペイシーでメロディアスなものだけではなく、宇宙線を照射されるようなノイズっぽい音や、暗闇の中に金属音が響くような音なども使われており、どこか一般的なシンフォ系のバンドとは一線を画しているように思います。

スペイシーな音色の方も、パートによっては質量感を感じられるような音使いも見られ、空間的な演出の上手さが光ってます。また、ギターの音がちょっとフレーズは聴き取り辛いですが、ディストーションの音が実に雰囲気があって心地良く、それが前述のキーボードと合わさって邪悪な音世界を構築してます。
こうした音響面での巧みさ以外にも、豪速ブラストなどに見られる確かな演奏力も素晴らしい。曲構成もドラマティックだし、本当に良いバンドですよ…。

ちなみに、今年リマスター&ギターを一部追加録音したバージョンがSupernal Musicから再発されました。私は旧盤(Ars Metalli盤)を持ってるのに買ってしまったんですが…全体的に音に厚みが出ているのに加えて、ギターのちょっとしたトレモロなどが聴き取りやすくなってますね。それでいてギターの歪みの心地良さは失われていません。

買って良かったと思います。
シンフォニック・ブラック好きなら必聴のアルバムです。

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