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Good to Be Bad / WHITESNAKE
Beck0624 ★★ (2009-02-23 10:52:00)
「87年リリースのサーペンスアルバスの次のアルバムはこうであって欲しかった、21年待ったかいがあった」、と思わせる作品。メロディはもちろん、リフ、ギターソロ、ともに実によく練られている。ギターソロへのつなぎ、ソロのバックのリフなども大変格好よく、ギタースリンガー、ダグ オルドリッチをうまくクローズアップすることにも成功している。更に、70-80年代の曲に使われていたフックを多用し、20-30年前の曲に連なるホワスネらしさを出すことも忘れていない。最近、かつて活躍したバンドが久々にアルバムをだす事例が多いが、その中ではベストの出来。再結成Van Halenもこのくらいのファンへの配慮をして、新作を作ってくれると嬉しい。
さて、代表曲の特徴は以下の通り。1:デビッドが「今が最高」と歌う、本アルバムへの自信を歌う曲。ダグ独特の2小節ごとにフレーズのムードが変わるカラフルなソロが聴ける。3:跳ねるリフや曲展開など、Still of the night風の仕掛けをたくさん入れた曲。4:バラード。サウンドメイクやソロがIs this loveそっくり。5:アルバムタイトルにふさわしい名曲。「Good to be bad ーーーbad to the bone」のコーラス部分は新たなホワスネ讃歌の誕生を思わせる。ダグの持ち味を生かした素晴らしい長尺ソロも炸裂する。6:ややベタなメロディだが、ブリティッシュロック王道を行く曲。数少ないレブのソロ曲でもある。8:ZepのBlack Dog+自らのSlow and Easy風。デビッドはこういう曲が決まる。ライブ映えもするに違いない曲。9:70年代を思わせるヘビーブルース。ダグの泣きのソロが聴ける。10:これもイントロを中心にZep風。11:アルバムの最後として、ホワスネの終章を思わせるアコースティック曲。歌詞にはホワスネの歴史を回顧する色あいが強く、過去の名曲のタイトルがちりばめられている。終盤ではJudegement day風のリフも登場する。2枚目のライブも良い。どの曲も06年ライブよりもソロが練られている。特にBurnは出色。あえて難を言えば、ジョンサイクスのようなほとばしる勢いのソロと密度の濃い深い歪みのリフサウンドがないこと、ドラムに重量感が乏しいこと、そしてデビッドの中帯域の声の衰えが著しいことか。サウンドメイクではもう少しがんばって欲しかった。