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Massive Conspiracy Against All Life / LEVIATHAN
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2008-04-28 05:57:00)
2008年発表の3rd。
XASTHUR等と同様、鬱ブラックとして評価されてるみたいですが、LEVIATHANの音楽はブルータルさもあるせいか、鬱や病気だけでなくどこか血腥さも漂ってる感じがしますね。XASTHURが漆黒の闇だったとしたら、こっちは明かりを付けたら実は死体置き場かもしれない…みたいな恐ろしさがあるように思います。
相変わらず、リフの歪め方の上手さは際立ってますね。
メタリックすぎる音になって雰囲気を損なったり、ノイジーながら歪みが耳に痛い音で気が散ったりといった事に決してならない音作りはブラックらしい酩酊感やアングラな魅力満載。リフ自体もまるで生きているかのような、有機的なグロテスクさをも感じさせるようになって更に凄みを増したんじゃないでしょうか。これを聴いて、Wrestは天才だと思いましたね…。はっきり言って、このアルバム、病んでる以前に芸術だと思いますもん。
私がこの作品について一番凄みを感じたのは、「音響とフレーズのバランス感覚」。音響で聴かせるべき所は音響で聴かせ、フレーズで聴かせるべき所はフレーズで聴かせる…そのどちらにも全く妥協をしない作風は本当に素晴らしい。箇所によっては音響を弄る事でそのままフレーズにしているような部分も見受けられるし…その二つをお互いに高めあわせ、一つの芸術に収束させていくという手法においては、ブラック界のみならず、HR/HM全体でもトップレベルにあるんじゃないでしょうか…。
作風はどす黒いしグロテスクですが、私には聴いててWrestの才能が眩しく感じられてしまいました(笑)。不気味なクリーチャーのアートワークも自ら手がける(らしい)Wrestの才能が遺憾なく発揮された力作。今、現代ブラックの名盤10選とかやったらランクインするかもしれません。
最近多くのブラックメタルバンドが日本盤を発売したり、MAYHEMやSATYRICON等が来日したりしてますが、これを聴けば何故ブラックが支持を集め始めているのか理解できると思う…そう言っても過言ではないくらいの作品だと思います。
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