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Nostradamus / JUDAS PRIEST
H・W ★★ (2008-11-29 15:35:00)
コンセプトアルバムの理想的な姿といえば、「名曲無き名盤」だと思ったりする。
ブックレット片手に、歌詞をよく味わいながら、一遍の小説を読むかのようにその世界に浸れるような作品が良いのだ。
そうでなければ、わざわざSEで曲同士を接着する必要なんか無い。
要は、そこに一撃必殺の名曲は必ずしも必要では無く、物語が全部終わって、「ああ良かったなあ」が最高。
そういう意味で、やっぱりDreamtheaterのMetropolis Part2は本当にスゴイ作品だった。
で、このアルバムだが、「名曲はあるが名盤とは思えない」っていうのがホントのところ。
一枚通して物語に浸るにはちょっと色彩が単調すぎるという感じ。
喜怒哀楽、山あり谷ありでクライマックスに向かっていくような、コンセプト作品としての完成度がちょっと低いような気がするのだ。
これなら、曲数を絞ってSEを削ぎ落とし、普通のアルバムとして発表したほうが、何倍も印象が良かったはずだ。
彼らほどのキャリアがありながら、新しい試みにチャレンジする事自体は本当にすばらしいと思うが、もう少し音楽性に幅があるミュージシャン向きの仕事だと思うなあ、コンセプトアルバムってのは。

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