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魔女伝説 / 本城美沙子 / 本城美沙子
火薬バカ一代 ★★ (2008-06-29 21:37:00)
和製メタル・クィーンの元祖・本城未沙子が、LOUDNESSのメンバーの全面バックアップを受けて
'82年に発表した1stアルバム。(他にも、NOVELLAの永川敏郎や、作詞家の亜蘭知子らも全面参加)
後発の浜田麻里が、メタル・ファンに与えた圧倒的インパクトと比べてしまうと、やはり、歌唱力的にも楽曲的にも
聴き劣りする感は否めないが、生瀬範義画伯の手による美麗なジャケット・アートワークも目を惹く
このデビュー作に限って言えば、彼女の全カタログの中でも最もヘヴィ・メタリックな内容に仕上がっていて、なかなかにカッコイイ。
オリジナル曲の弱さは如何ともし難いものの、RIOTの④、LOUDNESSの⑤、CREAMの⑥、パット・べネターの⑦、
RAINBOWの⑧、SLADEの⑨と、本編の大半を占め、且つ大胆なアレンジを施されたカヴァー曲の数々が、その弱点を
大きく補っていて、特に、ストリングスを導入して、よりドラマ性を高めた仕上がりの⑤や、有名な原曲を弄くり倒して、
スピーディなHMナンバーに作り変えてしまった⑥、レゲエ調の前半から一転、パワフルに盛り上がっていく劇的な⑦
(クライマックスで炸裂する、二井原実のソウルフルなシャウトが圧巻)は、非常に秀逸な仕上がり。
あと、QUIET RIOTに先んじて“CUM ON FEEL THE NOISE"をカヴァーした先見の明も評価されるべきか?
構成的には反則技もいいところだが、質は間違いなく高く、個人的には本城未沙子の作品では、これが一番好きかな。
尚、現在では彼女の初期3枚(『魔女伝説三部作』)を完全収録した、便利な2枚組アンソロジー盤が発売されているので、
興味を持たれた方はそちらをどうぞ。ところで、早川めぐみの旧譜は再発されたりしないのかな~。

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