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Wait for the Night / VIRGIN STEELE
ゴリャートキン ★★ (2008-08-24 08:38:00)
83年12月発表のEP。2nd収録の曲をリーダートラックに、新曲を3曲プラスしたEP。
1. Don't Say Goodbye (Tonight) (remix)
2. I Am the One
3. Go Down Fighting
4. Wait for the Night
欧州では「A Cry In The Night」のタイトルで、収録曲違いで発売された。
1. A Cry In The Night
2. I Am the One
3. Go Down Fighting
4. Interview
このオリジナル3曲とインタビューは現在では2ndのボーナストラックとなっている。
(インタビューは拡大された完全版で、インタビューアはディー・スナイダーの兄弟のマーク・スナイダー氏。
バックにはキーボード演奏(部分的に歌入り)を追加。VIRGIN STEELE結成前のデヴィッドの音源で、ジョージ・ウィンストンやZEPの「No quarter」を弾いている)
2ndから選ばれたリーダートラックがどちらもデヴィッド一人作詞作曲のものということで、デヴィッドとジャックの立場逆転の証拠と見なしたり、
二人の対立やジャックの不満増加を見出す意見もあるが、実際のところはよく分らない。
新曲2曲のうち2曲はジャック単独での曲、残り1曲はジャックとデヴィッドの共作曲であるし…。
楽曲の質的には、2ndのおいしい部分と全く遜色ないだけのものが新曲3曲にはある。
ただ時期的には84年くらいから二人の関係がギクシャクしていったのは事実のようで、音楽的な対立があったとされる。
ギターヒローと目されていたジャックはそれならばとソロ・アルバムの制作に着手(ボーカルはRIOTのレット・フォリスター)。
ただこのアルバムもデヴィッドがバックVo.で参加するなど、二人の奇妙な関係がある(だがアルバムに記載されなかったとデヴィッドはボヤいている)。
また、84年3月のNYでのイベント・ライブの映像が残っているが、デヴィッドはコーラス時に自分のマイクで肩を寄せ合いながらジャックに歌わせるなど、一触即発的な対立状況は見られない。
そしてジャックのソロ制作でギタリスト不在となっていた間に残った3人はデヴィッドの高校時代の友人のエドワード・パーシノを招いてジャミングをし始める。
当時、新たなマネージャーがついたこともあって、ジャックは「マネージャーとデヴィッドがベース・ドラムの二人を唆して俺を追い出した」などとも言うが真偽は不明。
ギターヒローとして持て囃され様々なプロジェクトに誘われるほどでありながら、バンド内での求心力を失ってソロに色気を見せたジャック、
一方、バンドの全体像への明確なヴィジョンを持ち、一人でアルバム丸ごとを手掛けるだけの力は持っていたデヴィッド(ジャックは歌詞も書くので、その点も満たされなかったろう)、
起こるべくして起きた分裂と思える。
デヴィッドとジャックの奇妙な関係はバンド名使用を巡る裁判沙汰の後も続き、
デヴィッドがジャックのBURNING STARRのプロデュースをやったり、1990年には一時的にブルーズバンドを結成したりし、1997年にも一緒に作曲活動をしている。
しかしその後決裂、2002年の1st・2nd再発の際に泥試合をするほどに悪化してしまうのであった。
→同意