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Death Magnetic / METALLICA
火薬バカ一代 ★★ (2008-10-04 23:38:00)
既に熱心なファンの方々が数多く書き込まれているので、今更、自分が付け加える事なんぞ何も無いわけだが、
敢えて1つ言わせて貰えるなら、「まぁMETALLICAが本気を出せば、ざっとこんなもんよ」といったところでしょうか。
THRASH DOMINATION 08の会場で①を聴いた時から期待はしていたが、実際、本編の内容もその期待に見事に応えてくれる
出来映えで、個人的には、正統派HM然としたツインGをフィーチュアして激走する、まさにスラッシュ・メタル!な
①⑩、メロウに始まり、グイグイと盛り上がっていく劇的な④⑧辺りが特にお気に入り。
「METALLICAの原点回帰」と騒がれた本作なれど、クリフ・バートンがいない以上、3rd『MASTER OF PUPETTS』以前の
作風に戻れる筈もなく、流麗なメロディや構築美に溢れたドラマティックな曲展開よりも、冗長スレスレの大作主義が
貫かれた長尺の楽曲群を、ゴツゴツと角張ったGリフの猛烈なラッシュと、切迫感に満ちたタイトでスピーディなリズム、
そして、ジェイムズ・ヘットフィールドの抜群のVoを駆使して、力ずくで聴かせきるスタイルは、
(多くの人が指摘しておられる通り)4th『・・・AND JUSTICE FOR ALL』との共通点が多々感じられる。
今回も、一発で聴き手を虜にするキラー・チューンは収録されていないし、聴き込みを要する作風はここ数作と変わりないが、
とは言え、キャッチーではないがフックは十分、グッと引き締まった本作を聴き込む事に、何ら苦はない。
METALLICAがヘヴィ・メタル・フィールドへと帰還を果たしたことを、素直に喜びたい力作。ライブが楽しみだ。

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