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Left for Dead / LAAZ ROCKIT
火薬バカ一代 ★★ (2008-12-31 17:21:00)
前作『NOTHING$ $ACRED』以来、実に16年ぶりに発表された待望の新作アルバム。(6th)
・・・と言っても国内盤が出るまでに半年近くかかっており、それって最早新作とは言わんよなぁ。
THRASH DOMINATION 05で見た彼らは、ルックス的には完全に「セミ・リタイアしたアメリカの普通のオッサン」状態だったのだが、
こうしてちゃんと復活アルバムを発表してくれて、しかもそれが全盛期の作品群を彷彿とさせる、素晴しいクオリティを
誇っているのだから驚く。そりゃゼトロやチャック・ビリーも「傑作!」との賛辞を寄せますわな。
一発で掴まれる強力なGリフ、マイケル・クーンズのパワフル且つアグレッシブなVo、そして鋼の如き強靭なリズムとが
一丸となって疾走する高速スラッシュ・チューン①で幕を開ける本編は、(GACK時代の悪夢を払拭する)まさに『NOTHING$~』の
後に来るべきスラッシュ・メタル然とした内容に仕上がっており、若干、速さよりもヘヴィネス重視の姿勢も伺えるが、
元々、地を這うようなヘヴィ・チューンのカッコ良さにも定評のあったバンドゆえ、これは落胆には当たらない。
何より、嘗てベイエリア・スラッシュ・シーン随一の巧者と評判を取った、アーロン・ジェルムとフィル・ケトナーの
Gコンビが紡ぎ出す、欧州風味の湿り気を帯びたメロディが随所に配され、本編がヘヴィ一辺倒で味気なくなる事をしっかりと防止。
前述の①や、地響きを立てて押し進む④、叙情的に始まり、へヴィに盛り上がり、怒涛の如くクライマックスを駆け抜けていく劇的な⑨は、
スピード、パワー、メロディが見事に融合を果たした、新生LAAZ ROCKTならでは名曲に仕上がっているんじゃないかな、と。
まぁパワフル過ぎて、アルバム1枚聴き通すと(良くも悪くも)疲れる作風も相変わらずだけどね(笑)
→同意