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Godspeed on the Devil’s Thunder: The Life and Crimes of Gilles de Rais / CRADLE OF FILTH
寝坊メタル ★★ (2008-11-05 22:39:00)
ジル・ド・レイをテーマにした2008年最新作。彼らの作品を購入したのは久しぶりです。
まずジル・ド・レイについて簡単に書いておきます。
ジル・ド・レイは、後に「青ひげ」のモデルとなったとされるフランスの貴族で、
黒魔術に傾倒し、一説には1000人以上といわれる少年たちを虐殺し性的興奮を得たと言われています。
なぜそんなことをしたかと言えば、彼はかつてジャンヌ・ダルクを補佐して戦った国民的英雄の一人で、
ジャンヌ・ダルクが火あぶりになったことで気がおかしくなってしまったそうです。
そして、事件が発覚し公開裁判にかけられると、泣きながら自ら罪を告白し、絞首刑とされ死体は火あぶりとされました。
(体が灰になってしまうと「最後の審判」で復活する体が無くなってしまう為、火あぶりは最上級の絶望を与える刑罰でした)
さて、本題の内容に入ります。今作では上記のジル・ド・レイの凶行をテーマにしただけあって、
重厚で禍々しい雰囲気に満ちており、それでいてアグレッシヴかつブルータルなサウンドです。
Vo.ダニ・フィルスもあの独特の金切り声で激しくシャウトしており好感触です。
しかし、このバンドは楽器隊も素晴らしい演奏を聴かせてくれますね。
ドラムもスピーディで安定しているし、なにより良いギターリフがたくさんあるのが嬉しいところです。
聞くところによると最近の作風はシンフォニック/ブラック色は控えめだったとのことですが、
今作では濃厚と言ってよいのではないでしょうか。特にPVが製作された⑧では顕著ですね。
本当に素晴らしい曲ばかりなので、あえてどの曲がいいとかは書きませんが、
ゴシック要素もあり、メタルの基礎は確実に抑えているのでたくさんの人にお勧めしたいです。
(この声が大丈夫な人限定ですが(笑))
当初は購入する予定も無かった私にとっては完全なダークホースでした。かなりの良作だと思います。
ボリュームたっぷりな二枚組初回版(輸入盤)がお勧めです。今なら円高のせいで安いです(笑)

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