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Plague of Butterflies / SWALLOW THE SUN
寝坊メタル ★★ (2008-11-05 22:38:00)
2008年作のEPです。母国のシングルチャートでは彼ら初の一位を獲得。
収録内容は、タイトルトラックと、2003年のデモ「Out of This Gloomy Light」からの4曲となっています。
さて、具体的な内容ですが、タイトルトラックはなんと三部構成の34分43秒に及ぶ超大作となっており、
例えるなら、絶望に脅え寒さに凍えるラップランド34分43秒の旅(首吊り死体付き)と言ったところでしょうか。
第一部の"Losing the Sunsets"は、ドゥーミィで凍えるようなサウンドをバックに、
Voのミッコのグロウル、淡々とした美声(褒め言葉)が映える正に彼ららしい音を聴かせます。
第二部の"Plague of Butterflies"は、静かなピアノから、引き裂くような鋭いグロウルで幕を開けます。
脳に直接響くようなドゥーミィでヘヴィなサウンドで迫ったかと思えば、
さっきまでのそれが無かったかのように静かなサウンドを聴かせたりと延久豊かです。
最後の第三部、"Evael"は、波と風の音が響くアンビエント的なイントロから、
いきなり耳を劈(つんざ)くような強烈なグロウルで聴く者の眠気を覚まします。
胸を締め付けるような重厚な音と、淡々とメロディが奏でられる悲愴的な音を巧みに扱い、
孤独と絶望を演出する精神をえぐるような音世界をつくりあげており、とくに後半の展開は圧巻です。
ミッコのヴォーカルワークも、さらに技術を上げ、いつにも増して血気迫るものを感じました。
デモからの4曲は初期の曲ですが、メロディとドゥームサウンドが絡むカッコイイものが多いです。
というか、タイトルトラックよりはるかにわかりやすい曲たちではないでしょうか(笑)。
EPなのに60分37分といろいろツッコミたくなる超充実の作品でした。
正直、私は、最も長い曲でも10分くらいだろうとなめていましたが、こいつはやられました。
値段も嘘のようにお買い得なので、これを入門に・・・とはいかないですが気になったら是非購入しましょう。
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