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Evolution Ⅱ / MISHA CALVIN
火薬バカ一代 ★★ (2009-01-10 22:11:00)
デビュー作『EVOLUTION』が好評を得たミシャ・カルヴィンが、矢継ぎ早に発表した2ndソロ・アルバム。('94年)
BLACK SABBATHに出戻ってしまったトニー・マーティンの後任に、無名の新人Voデイヴ・トゥーズを起用していること
以外は制作環境に大きな変化は無いが、代わりに、飾り気のないサウンド・プロダクションといい、ヘヴィに刻まれる
リフ&リズムといい、アルバム全体を包み込むダークで重苦しい雰囲気といい、サウンドの方が大変貌を遂げて(しまって)いる。
露骨に、90年代型モダン・へヴィネスからの影響を前面に押し出した作風に、前作の如き壮麗なメロディアスHR路線を
期待していたファンからは総スカンを食った本作だが(無理はない)、じっくりと聴いてみると、これが案外悪くない・・・ような。
叙情性やドラマ性といった要素は大幅に減退してしまったものの、例えばヘヴィに疾走する①はサビメロが意外なくらい
キャッチーだし、重々しく展開する②にしても、スパニッシュ風味のアコギ・ソロが用意されていたり・・・といった具合に、
各曲とも、必ずどこかしらにハッと耳を捉えるフックが備わっていて、相変わらず、ミシャ・カルヴィンという
ミュージシャンの作曲/アレンジ能力の高さには侮れないものがある。
正直、リリース当時は失望したクチだし、『EVOLUTION』の完成度には遠く及ばない出来だとも思うが、前作に収録されていても
おかしくないポップ・チューン⑤⑧、優れたHMナンバー⑥⑪、そして神秘的な④、泣きまくりの⑩、ブルージーな⑪といった、
ミシャのメロディを大事にした秀逸なGプレイが堪能できるインスト曲の数々には、味わい深い魅力が備わっており、
これを、このまま黙殺したままにしておくのは勿体ない。中古屋じゃ3桁の値段で投売りされてますので見かけたら1枚どうです、お客さん。

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