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Iron Will / GRAND MAGUS
火薬バカ一代 ★★★ (2010-09-21 23:23:00)
寒々としたイントロに導かれ、野蛮且つ勇壮な①が始まった途端、思わず「カ、カッチョエェ・・・」と
呻いてしまった、GRAND MAGUS、'08年発表の4thアルバム。
CATHEDRALやSPIRITUAL BEGGEARSと同系統のドゥーム・メタル・バンドと思いきや、本作で聴く事が出来るのはロ二ー・J・ディオやト二ー・マーティン在籍時代のBLACK SABBATHに、北欧のバンドならではの荒涼感と暗黒美を増量したかのような、荒々しくも劇的なHMサウンド。
確かにドゥーム・メタリックなヘヴィネスも全編に横溢しているが、それ以上にスラッシュ/ブラック・メタルを思わせるササクレ立った(乾いた)音作りに、ドカドカと豪快に打ち鳴らされるリズム、それに圧倒的高熱量を放出するJB入魂の歌唱が前面に押し出されており、陰鬱な雰囲気や内省性は極めて薄い。ヴァイキング・メタル路線を突き進んでいた頃のBATHORYにムチャクチャ上手いシンガーが加入した感じ?ダラダラと垂れ流すことなく、1曲平均4分、トータルでも40分台とタイトに締まった本編の構成もナイスだ。
荒ぶる名曲①に始まり、派手に鳴りまくるDsが怒涛の突進力を生み出す②、Bの独演曲③から、MANOWARの“地獄の鎮魂歌"ばりのエピック・チューン④へと繋がっていく本編前半が個人的には最高だったけれど、“HEAVEN AND HELL"風味のBリフを備えた劇的なラスト・ナンバー⑨に至るまで、基本的に本作に捨て曲はない。
重厚にして勇猛、心に秘めたメタル魂にボッと火を点される1枚。

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