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American Soldier / QUEENSRYCHE
帝王序曲 ★★ (2009-04-19 18:46:00)
メジャーデビュー以来、アメリカの抱える闇の問題点を頑なにテーマとして取り上げてきた彼ら。
本作でも勿論それは貫かれているが、ここに到り完全に明確になったという感じだ。
内容は、第二次世界大戦から近年のイラク戦争で最前線で戦いをくぐり抜けた退役軍人や帰還兵からの体験談が基になっている。
帰還兵が退役後に社会や家庭から冷遇を受けたり、後遺症やストレスで悩み、問題になっているのはよく知られている事だ。
本作は、そんな兵士達の苦悩と悲痛の叫びが明確につづられたドキュメンタリー的作品。
過酷で残酷。
起伏が少なく淡々と曲が進行するにつれ、置かれている状況の深刻さが徐々に増していく。
戦争って何だ? 人の命と尊厳とは? さまざまな感情と思考をめぐらされる。
メロディも重く兵士達の感情や状況を見事に表現されている。
決してポップでもなくわかりやすいメロディでもなく、どこか哀愁を帯びて淡々と流れる。
本作において、他の追随を許さない新境地へとQUEENSRYCHEは到ったようだ。
正直、今さら10代の頃みたいに心底揺さぶられるアルバムに出会うと思っていなかったが、大間違いだった!!

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