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Polaris / STRATOVARIUS
Spleen ★★ (2010-03-30 00:06:00)
ギタリスト/メインソングライターの脱退を経て制作され、ファンの間で賛否が激しいという意味では問題作。
でも曲は問題ないどころか秀作です。トルキ作に匹敵するほどのキラーチューンには欠けますが、今のバンドにはまだまだそれを期待できる「今後」があると言えます。
音は「いかにもストラト」な涼やかさと輝きを持ちつつ、曲中に「ストラトらしからぬ」リズムや勢いの変化を交えた構成。この辺は特にM1「Deep Unknown」に顕著なので、作曲者のマティアスは良い具合にバンドに新しい空気をもたらしてくれそうです。演奏知識ありませんが、ギターソロもカッコ良かったし。
変化についてはマティアスもさることながら、同じく新加入のラウリ・ポラーも大きく貢献しているようです。ラウリの曲は今のところミドルテンポものが多く、即効性には欠けるけど名曲揃い。「Emancipation Suite」みたいな二部構成の大作も書けるのはなかなか強いと思います。
逆に従来のストラトらしさを体現するのはコティペルトとイェンスでしょう。キーボードの音はもちろん、イェンス作のM4「Blind」なんかはいかにもストラトな疾走曲です。コティペルトは無理(そう)なハイトーンは抑えて聴かせ、加入当初から比べれば格段の進歩を見せてます。
が、『Elements Pt.1』に顕著だった喉絞らんばかりの限界ハイトーンも懐かしいな……と思えてしまうのは、捻くれたファン精神の成せる技か。

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