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Revelations of the Black Flame / 1349
Usher-to-the-ETHER(2009-06-07 08:26:00)
2009年発表の4th。
初回盤は6曲入りライブ盤「Works of fire, Forces of Hell」が付いてます。

このサイトを始め、色々な所で問題作とされているようですが、確かに
それも頷けるほどの方向転換がなされてますね…。今までの1349の
特徴である「Frostの爆走ドラム」や、「悪霊じみたトレモロリフ」などは、
あるといえばある、という程度で、今回はスローでドゥーミーな展開や
ダークアンビエント的な音、オールドスクールな疾走などを取り入れ、
剰えプログレバンドのカヴァーまで演るなど、音作りは1349そのもの
ながら、曲だけ聴いたらほぼ別のバンドのアルバムに聞こえるんじゃないか…
という仕上がりになってます。

個人的にはその事自体はなんの問題もないんですが…今までの1349の
作品って、ファストブラックというカテゴリーの中では「そのジャンルの
顔足り得るくらい無敵な感じ」があったと思うんですが、この作品には
ドゥーミー、ダークアンビエント寄り、オールドスクールなブラックと
いうカテゴリの中で、それほどのクオリティがあるとは思えず、相対的に
魅力が下がったように感じられてしまうのが一番の問題。
結果、いつもの作風から離れた曲を集めたアウトテイク集的
ミニアルバムのように感じられてしまうんですよね…。

早い話、ファストブラックで最高のものを聞かせてくれるバンドが、
他の路線でまあまあなものを作ってることが腑に落ちないから、問題作と
されてるんだと思います。
CELTIC FROSTのメンバーが関わっていることもあってこういう疫病的な
作風になったのかもしれませんが、それだったらCxFxの「Monotheist」のが
もっとビョーキじみてると思うし。

ちなみにライブ盤「Works~」は最高。
ファストブラック最強バンド最有力候補としての1349の魅力のたっぷり
詰まったライブ盤に仕上がってます。音質もほぼスタジオ盤準拠で、
ヴォーカルもしっかり前に出ててめっちゃ迫力あります。
今までの路線に惚れてた人はこれ目当てで買っても損はないかと。
本編は、1349の生々しさと音のよさのバランスが絶妙な音作りが好きで、
ファスト路線以外も聴いてみたいと思っている人や、1349自体が大好きな方にはお勧めです。

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