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Tales of Almanac / LIGHT BRINGER
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2010-03-20 20:57:00)
2009年発表の(Heartful Messageを1stとするなら)2nd。
前作と比べて、まず一番変わったと思うのが「歌メロ」。
正直、前作は他のFukiさんの関連バンド(UNLUCKY MORPHEUS、DRAGON GUARDIAN)と比べると、ちょっと物足りなさがあったんですが、今回は吹っ切れたようにメジャーなポップス、もしくはアニメソング風の、非常に陽性で分かりやすいメロディを取り入れてますね。Fukiさんの歌もメロディに合わせたのか、メタリックさは希薄な、今までに無くポップな歌い方ですが、それでも持ち前の伸びの良さや勢いは失われず、聴いてて気持ちの良い物になってますね。
最初は余りにもキャッチーな歌メロ(Upstream Chidrenの歌メロは、完全にオリコン狙いのポップスに聞こえる)に耳を取られてましたが、演奏の方も前作以上に素晴らしいですね。ただフレーズが凝ってるとか、アンサンブルが優れてるとかじゃなくて…やっぱりどこか「華」がある演奏だと思う。その華のある演奏が、ポップ過ぎる歌メロと交わり昇華される音は今のところ、他のどのバンドでも聴けないと思う。
ただ、上のお二方も仰ってますが、音質ははっきり言って「悪い」です。いくらボリュームを上げても迫力に欠け、「華のあるテクニカルな演奏」をちょこまかした演奏に聴こえさせ、Fukiさんの声量のある歌唱の魅力を半減させるに十分なくらい悪い。曲が粒揃いなだけに、余りにも惜し過ぎる欠点なんですが…。
音質を除けば、本当に素晴らしいアルバムだと思う。
普通にアニメソングとか、ガールポップ好きな人でも聴けちゃうんじゃないかと。パッと聴きメタルに聴こえないですもん。でも良く聴くとめっちゃテクニカルという。そんな「聴きやすさ」「耳当たりの良さ」に、「メタルのかっこよさ」が秘められた秀盤です。
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