この曲を聴け! 

Satanic Blood / VON
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2010-07-22 23:26:00)
92年発表の8曲入りデモ。
現在流通しているのは、DARK FUNERALのデモ「In the Sign」とカップリングで再発され、「DEVIL PIG」のタイトルを付けられたブート盤。私が持ってるのもそっちです。

作風的には、ごくシンプルだけど、本質を掴んだようなプリブラ。
オールドスクールなノリの曲、ドゥーミーで密教的な曲などもありつつ、基本はシンプルでミニマル(と言っても演奏時間自体短め)な疾走に、禍々しく邪悪なメロディのトレモロが乗る作風。北欧的な寒々しさを感じられるDARKTHRONEよりも、よりカルトでサタニックな雰囲気だと思う。

音質ははっきり言って悪く、ドラムなんか疾走パートが打ち込みの4つ打ちみたいに聞こえるし、全体的にテープ起こしっぽいよれ気味な音で、音量を幾ら上げても薄っぺらい感じ。パートによっては、もうギターリフなんかベースとのユニゾンによる脳内補完でようやく分かる位なんですが、それでもサタニックなムードは十分伝わるほど曲そのものが良いです。

しかし、92年といえばまだDARKTHRONEの3部作も全部出てないし、MAYHEMの1stも発表されてないんですが…そんな時期に、DARKTHRONE以上にカルト嗜好なプリブラがアメリカから出ていたというのは、衝撃的ですよね…。ブラック系ミュージシャンが挙って指示するのも分かる位、ブラックの真髄を聴かせる作品。

ブラック、特にプリミティブ系が好きな方なら、資料的な意味でも買う価値はあると思います。

→同意