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The Obsidian Conspiracy / NEVERMORE
火薬バカ一代 ★★ (2010-09-13 21:46:00)
メンバーのソロ活動やら病気療養やら色々あって、前作『THIS GOODLESS ENDEVOR』から5年の間が空いて発表された7thアルバム。(プロデュースはSOILWORKのピーター・ウィッチャーズが担当)
スラッシーな疾走感が薄まり、ミドル・テンポの楽曲中心で固められた作風は『THIS GOODLESS~』に比べるとややパンチに欠ける印象なれど、そうした地味めな仕上がりの本編に鮮烈な彩りを加えてくれるのが、ソロ活動を通じて一層の表現力を身につけたウォーレル・デイン(Vo)とジェフ・ルーミズ(G)の存在。
ドスの効いた曲調を突いて、突如ジェフの美しいGソロが噴出する②なんて、まるで全盛期のアレックス・スコルニックの如きだし、ミドル・チューン⑥⑦において、妖しく憂いに満ちたメロディを見事に歌い上げるウォーレルの堂々たる歌唱も、仮にNEVERMOREが解散してもソロ・シンガーとして十分食っていけそうな程の説得力を有している。
そうした両雄の凄味が如何なく発揮された、メランコリックなヘヴィ・バラード⑤、劇的且つダイナミックな曲構成が光る⑨、ツインGを始め、全パートが雪崩を打って畳み掛けてくるアルバム・タイトル・トラック⑩は、本編のハイライト言うべき名曲でしょう。
スピードが落ちた分、NEVERMOREの優れたメロディ・センスがよりクローズアップされた感のある1枚。

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