この曲を聴け!
Cosmogenesis / OBSCURA
Usher-to-the-ETHER ★★ (2010-09-17 00:58:00)
2009年発表の2nd。
TRIPTYKONやNILEと共に来日、デビュー作でBEHEMOTHのカヴァーを演った(未聴)という
情報があったこと、つい最近までOCEANO(極悪デスコア)と混同してた(苦笑)ことから、最近の
BEHEMOTH系のブルータルなデスメタルだと勝手に思っていたんですが…
意外にもインテリジェントかつテクニカルで、フレーズやアンサンブルの構成など
CYNIC辺りから強い影響を受けていそうな路線。時折入る、儚げなクリーンヴォイスなんかも
モロに影響を受けてるポイントだと思う。
ただ、脳髄を侵すような印象的な6弦ベースのフレーズ、複雑なリズムチェンジを使用した構成、
デスの禍々しさやブラックの邪悪さではなく、プログレの深遠さの感じられるリフのメロディなど、
プログレッシブな要素も強いんですが、ブラストを多用した暴虐な音像、帯でも日本人好みと
言われている流麗なソロワーク等、分かりやすい部分も多いのが特徴。個人的に、CYNICって
聴いてると音の世界観にうっとりするんですが、こっちは単純に聴いてて心地良い。
グロウルとスクリームをしっかり使い分けるヴォーカルもなかなかだと思うし、TRIPTYKONや
NILEと並んでも見劣りしないだけのクオリティのある作品だと思う。欲を言えば、フレーズの
一つ一つは恐ろしくかっこいいんですが、それらを最大限に活かし、曲そのものを強烈に
印象付けるような楽曲の構成力が欲しい所。関連バンドのTHULCANDRAでもそうですが、
ジャンル生え抜きのかっこよさの音を出していながら、クラシックと呼べる名曲は未だ
作れていない感じ。相当難しいと思いますが、そこをクリアできれば、向かう所敵無しなのではないかと。
勝手に想像していた音とは全然違いましたが、聴き応え抜群な音で大満足。
変態系テクニカルデスでもANATAやCYNIC、!T.O.O.H.!辺りよりも大分聴き易い、入り易い音かと。
→同意