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BLACK SABBATH
H・W ★★ (2004-01-12 20:57:00)
「怖い音楽ってのも面白いかもしれないな。」
っていうトコロからサバスは始まった。
だから初期のサバスは、常に不気味さ、怖さを意識しながら曲を作っていたはずだ。
しかし、そういう、方向性を限定した音作りというのは、必ずどこかで行き詰まる。
オジーが脱退する直前には、サバスは墜落寸前の飛行を余儀なくされていたはずだ。売れてなかったもの。実際。
ロニー・ジェイムス・ディオを迎えたサバスが、当時としては劇的な進化を遂げて新しい音楽性を得たことは、墜落を免れようとするトニーとギーザーの防衛本能だった。進化せずにいられなかったのだ。
あのまま妙に不気味な曲を書き続けていたとしたら、サバスの今があったかどうか・・・。
だから、ミュージシャンが売れ続けていくために、あの変化には間違いなく正義があった。
だが、今になって、怖い音楽をやろうとした初期サバスの先進性と、その実験の中でうまれた、「歪んだギターで低音の不気味なリフを重ね続ける」という必殺のレシピがロック界に与えた影響の大きさが、崇拝の対象になっている。
たぶん、メタリカがその初期にやっていた「スラッシュメタル」と「ダウンピッキングオンリーの高速リフ」も、何年か経って、シーンをじわじわと侵食していくのだと思う。

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