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OSANNA
COOL CHOPPER ★★ (2004-06-10 01:03:00)
キング・ユーロロック・シリーズでミラノ・カリブロ9が初めて日本に紹介されたとき、ニュートロルスのコンチェルト・グロッソ1(どちらも、イタリアの著名な映画音楽家ルイス・エンリケス・バカロフによるオーケストラとの共演作)と同時だったため何かと比較されたが、彼らの方がずっと暗く重い。
PFMやニュートロルスがイタリアの「陽」を代表するプログレバンドなら、イル・バレット・ディ・ブロンゾと並び「陰」を代表するバンドか。
重く引きずるようなヘヴィなギターは、ブラック・サバス顔負けである。
そこへ重厚なメロトロン、アグレッシヴなサックス、フルート(ピックアップからワウ・ペダルなどのエフェクターを通している)などが加わる壮大な音世界は、初期キング・クリムゾンにも通じる。
その独特のリズムからよく「ドロ臭い」と評されるが、決して下手なわけではなく、むしろテクニカルだ。後にウーノ、チッタ・フロンターレへと分裂。ウーノは英国へ渡り、ベースにパーシー・ジョーンズを迎えテクニカルかつソリッドなジャズロック・バンドへと変貌するが、ブランドXに勝るとも劣らない素晴らしいプレイを聴かせる。
オザンナの音は暗く血生臭い中世ヨーロッパの暗黒を想起させる。特に、ナポリ古語を使い、民族色を強めた彼らの最高作パレポリに顕著だ。
その魔術的な音世界は、プログレファンならずとも、ヘヴィロックファンなら必聴と断言出来る。
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