この曲を聴け! 

Bent Out of Shape / RAINBOW
はっちゃん ★★ (2009-05-10 02:53:00)
レインボーが好きな人達って、割と保守的な人が多いと思う。
特にブラックモア信者はその傾向が強い。某BU○RN!誌に影響されている人もそう。
別に保守的がいけないってことじゃなく、このアルバムへの皆様の評価が
個人的に興味深かったので。
確かにリリース当初は音楽誌のレビューでもファンサイドでも酷評されてました。
曰く「リフが無い」「早弾きのソロが無い」「ポップになった」
ファンがブラックモアに何を求めているのかが如実に解る出来事でしたね。
しかし数年後、某BU○RN!誌がこのアルバムを持ち上げ始めて、その評価が逆転!
一転してRISINGと並び最高傑作の栄誉に輝いてしまいました。
不当な評価に甘んじている作品を擁護したくなる気持ちはよく解ります。
そこで、ロックを聴き始めて25年。過去ブラックモア関連の音源を自分の金で
購入したのはBlackmore's Nightのみ。というアンチ・ブラックモアの僕が持論を…
ブラックモアは非常に優秀なコンポーザーだと思います。
そして、ギター至上主義者ではなく楽曲優先主義者です。レインボー後期では
その傾向がますます強まります。しかし悲しいかなアレンジの能力はそれ程でもない。
それは自身のレコーディング嫌いや、バンドメンバー全員が顔をつき合わせて
曲を練ることをしない為だと思われます。
このアルバムではキーボーディストのデイヴ・ローゼンタールがアレンジ、プレイ共に
大活躍!!「Can't Let You Go」では素晴らしいプレイを披露しています。
ギターが控えめに聴こえるのもこの為かもしれません。彼のギタープレイが
大好きな人からの評価が低いのはこの辺に原因があるのかも。
誤解を恐れずにぶっちゃけると、このアルバムでのブラックモアのプレイは
一口で言うと「ショボイ」。昔から多くても3和音以上のコードを鳴らさない人なので、
バッキングは非常に薄い。ペラペラに薄い。なので必然キーボーディストが
必要となる。
楽曲の方向性を大衆へとシフトさせた為か、リフも影をひそめてしまう。
一般的には"リフ・メイカー"だと認知されていたブラックモアだが、
ジミー・ペイジやAC/DCと違ってリフが楽曲をグイグイ引っ張る感じではない。
イントロ・リフが突出して印象的だがAメロ、Bメロになると途端にペラペラバッキングに戻る。彼は"イントロ・リフ・メイカー"である。
と、思いっきり主観で述べさせてもらいましたが、このBENT OUT OF SHAPE、
僕は別にポップだとは全然思ってなくて、ロックアルバムとして非常に高品質な
作品だと思います。楽曲の出来がそれを物語っていると思うのですが、
三頭政治時代に思い入れのあるマニアには受け入れられないんでしょうね、やはり。

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