この曲を聴け!
Angels Cry / ANGRA
ギターの国から2002.遺言 ★★ (2004-08-31 04:30:00)
このアルバムを初めて聴いたのは高校の時、レンタル店でたまたま見つけて借りたのがきっかけでした。まずジャケットの美しさと幻想さで「これは良さそうだ。」と確信しました。ANGRAの名前はそれ以前から雑誌などで知っていましたし、結構人気があることも手伝って借りる気になったわけです。
そして家に帰ってプレイ・ボタンを押しました。
「ん!?。なんで未完成が流れてくるんやろ?」・・・
と思ったその数分後には「Carry On」に脳天をぶち抜かれていました。
頭の中は真っ白でした。その瞬間は今日の晩飯も、彼女のことも、明日の宿題の心配も、何もかもが意識からブッ飛び、あるのは最高の高揚感と満足感だけでした。それから先はあまり覚えていません。ただ、次々と畳み掛けるように流れてくる高品質な曲の数々に感動を覚えました。
そして次の日にはこのCDをレンタル店に返しに行ったその足で、2500円を持ってCD屋へ駆け込んだのを覚えています。それからは数日間このアルバムを聴き込み、進学を控えた一少年の貴重な勉強時間を奪い去った素晴らしいアルバムとして、僕の中では神化された次第です。
あれから8年ぐらい経ちましたが、今聞いてもとても新鮮ですし、同じような感動が胸に込み上げてきます。
楽曲的には全曲素晴らしいと思いますが、このアルバムに関してはアルバム単位で素晴らしいと言った方が良いでしょう。序曲から「Carry On」での聴者の引き付けや、「Never Understand」「Wuthering Heights」での色彩の変化、そしてフィナーレとして最高の余韻を残す「Lasting Child」など、考え抜かれた曲順・展開の妙はこの手のアルバムの中でも最高峰に位置する作品だと思います。
強いて好きな楽曲を挙げるとすれば「Carry On」ももちろんですが、個人的には「Time」がとても気に入っています。ハードな「Carry On」から続くというのも手伝って、非常にエキゾチックで幻想的な感覚に溢れた名曲です。この曲の儚く、そして夢を見るようなメロディーがとても印象的です。
とにかく発売から10年を経ても未だに輝き続ける至宝であり、これからもこのアルバムの魅力は色あせる事はないでしょう。そう確信しています。
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