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'98 Live Meltdown / JUDAS PRIEST
H・W ★★ (2002-08-30 03:30:00)
このライブアルバムが発表されていなかったら、リッパーが戦犯扱いされていた可能性がある。
キーが下がっているとはいえ、前任者のウルトラD級歌唱を完璧にトレースするその逞しい姿に、我々は完全にノックアウトされてしまったわけだ。
「歌えること」を天下に知らしめたこのライブ・アルバムの功績はとてつもなく大きい。
しかし、やはり「ロブと違う」ということは事実で、それも同時に確認させられた気がした。
ロブの声には、じつに悪魔的な「気味悪さ」というのが潜んでいる。これはオジー・オズボーンにもいえるが、このへんはもはや歌唱力云々の差ではない。
リッパーはそのかわり、どすの利いた怖さを演出できるわけだが、
「なんじゃワレこらああ」というやくざの一声より、痩せた目のぎょろりとした男が、「ねえ、君、こっちにおいでよ・・・ヒヒヒ」とか言うほうが、僕は怖い。

ともあれ、JPの得た新しい武器が、少なくともその性能においては、一切不安のないものであることを、このアルバムは証明しており、出されるべき時期に出されるべくして発表された、価値ある一枚である。

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