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'98 Live Meltdown / JUDAS PRIEST
うにぶ ★★ (2003-05-12 22:23:00)
リッパーが加入し、『JUGULATOR』発表後のツアーから収録された2枚組ライヴ・アルバムです。これの発売がどんなに嬉しかったことか。初の生JUDAS PRIEST体験となった渋谷公会堂でのライヴ…まさに一生ものの思い出となる感動の体験を、(音源は違うとはいえ)こうやって追体験できるなんて。
私は2日目で、2階席の右前方の方でした(帰る時に見たら誰かに壁が蹴り壊されてた)。なんてことはまあ関係ないことですが、いやいや、人間があんなに歌えるものなんだなと、腹の底からびっくりしましたよ。「このライヴ盤は各公演のベスト・テイクを集めたものなんだから、実際はこんなに良くないんだろ?」って思ってる人もいらっしゃるでしょう(いや調子悪い日も確かにあるでしょう)が、実際に聴いた時の圧倒的歌唱の衝撃と言ったらこんなもんじゃありませんでした。『JUGULATOR』を大好きになっていた私にとっては、リッパーが優れたヴォーカリストであることは自明でしたが、まさかあんな化け物だとは想像もしてなかったです。完全に打ちのめされました。
あの暗転して「THE HELLION」が流れ出した瞬間の激変した空気、いきなりのクライマックスの到来は、いま思い出してもあまりに凄まじかったなぁ。ライヴこそが真のPRIESTの魅力っていうのは本当でした。
ヘヴィなダウン・チューニングを施した『JUGULATOR』の楽曲との兼ね合いのために、全曲チューニングを下げたギターでそのまま演るという荒技には確かに違和感を感じたし、そのためリッパーのヴォーカルもかえってやりにくそうな部分もあったけど(アンコールなんだから「PAINKILLER」とかはチューニング戻しててくれたらなぁ)、それはまあ些細なこと。
体験してた当日だって、ステージ・パフォーマンスがちょっとなぁとか、他の観客ノリが足りねぇぞとか、不満がなかったわけじゃないけれど、あれだけプレイでぶっ飛ばしてくれたらそんなものチャラ。
選曲も完全に満足ってわけじゃないけど、捨てられる曲もないし。(全曲違うものにしても素晴らしいセットリストがつくれるバンドだけど)
歓声が大きく録音されすぎとか、音質があまり良くないって思う人もいるでしょうが、個人的には思い入れもあり、最高のライヴ盤。
このライヴ体験後、ロブへの未練は消失し、リッパーを擁した新生JUDAS PRIESTに対する揺るぎない信頼を持つに至りました。
これを聴けば『JUGULATOR』の曲がJUDAS PRIESTらしい曲ぞろいだったってことが分かるし、タイミング的にも完璧なリリースでした。
あー、それにしても次のライヴが待ち遠しい!

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