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The Seventh Sign / YNGWIE MALMSTEEN
殺戮の聖典 ★★ (2004-10-03 15:27:00)
ギタリスト・イングヴェイよりもコンポーザー・イングヴェイにより魅力を感じる私にとって、前作「FIRE AND ICE」は捨て曲の多い物足りない作品であった。
しかし、'94年発表の本作は楽曲の充実度が素晴らしい!
オープニングを飾るガッツあるハード・ロック・チューン「NEVER DIE」からしてとてもかっこよく、以後も、ジミヘンのようなファンキー・ナンバー「I DON'T KNOW」、リフがサビと同じメロディをなぞる「MEANT TO BE」、メロウで哀愁を含んだインギー得意のバラード「FOREVER ONE」、ザクザクと刻まれるヘヴィなリフがかっこいい「HAIRTRIGGER」、亡き兄に捧げた激情のインスト「BROTHERS」、鬼のようなギター・プレイで構築されたリフがあまりにも素晴らしいタイトル曲「SEVENTH SIGN」、ブルージーかつメロディアスな「BAD BLOOD」、「G線上のアリア」をモチーフにしたバラード「PRISONER OF YOUR LOVE」、中近東風のリフがヘヴィな「PYRAMID OF CHEOPS」、メロディアスなギター・リフがあまりにもかっこいい名曲「CRASH AND BURN」、格式高いアコースティック・サウンドを聴かせる「SORROW」と、バラエティに富んだ好曲が収録されており、聴く者を決して飽きさせない出来となっている(インギー自身が歌う「ANGEL IN HEAT」は余計な気はするが)。
意外な人選だったマイク・ヴェセーラも、ともすれば画一的になりがちだったイングヴェイの楽曲に新しい風を吹き込むことに成功している。
個人的には本作こそが'94年度のベスト・アルバムだ。

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