この曲を聴け! 

British Steel / JUDAS PRIEST
殺戮の聖典 ★★ (2006-09-06 00:04:00)
アルバム・ジャケットのカミソリの刃のように鋭利でソリッドに研ぎ澄まされたリフに重点が置かれた'80年発表の名盤。
プロデューサーは同年にDEF LEPPARDのデビュー・アルバムも手がけるトム・アロム。
これまでの作品にあったメロディや構築美、ギター・ソロといった要素を一切排除した作風は、ある意味問題作とも言えるが、それ以上に曲が良いのが本作の強み。
後に自らの代名詞ともなったヘヴィ・チューン「METAL GODS」、一度聴いたら忘れることのできない、あまりにもかっこいいギター・リフを持つ「BREAKING THE LAW」、アンコールには欠かすことのできないパーティ・ロック・ソング「LIVING AFTER MIDNIGHT」といった代表曲を始め、文字どおり弾丸のような突進力に満ちた「RAPID FIRE」、金属を削るような研ぎ澄まされたギター・リフを持つ「GRINDER」、聖歌のような観客合唱型ナンバー「UNITED」、明るいロック調ナンバー「YOU DON'T HAVE TO BE OLD TO BE WISE」、重厚で威厳に満ちた「THE RAGE」、疾走感に満ちたリフが延々と繰り返される「STEELER」といった好曲が収録されている。
リマスター盤には英国国歌のような「RED,WHITE AND BLUE」と'80年のアメリカ・ツアーにおける「GRINDER」の臨場感溢れるライヴ・バージョンが追加収録。
アメリカ進出前のバンドの集大成とも言うべきアルバムであり、これまでのアルバムは本作に辿り着くまでの通過点であるといっても過言ではない!
なお、本作よりドラマーがレス・ビンクスから元TRAPEZEのデイヴ・ホーランドに交代している。

→同意