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Show No Mercy / SLAYER
火薬バカ一代 ★★ (2006-09-09 00:03:00)
メタルを聴き始めて間もない頃、友人が「コアなJUDAS PRIESTみたいでカッコイイぞ」と貸してくれたのが、
この'83年発表の1stアルバムであった。その時は一聴して「こんな雑音とJPを一緒にするんじゃないよ」と
突っ返した記憶があるのだが、今、改めて聴き直してみると、友人の言葉に嘘が無かった事がよく分かる。
確かに①⑥⑩辺りを筆頭に、前のめりに突っ走る楽曲は(当時の)常識外れなまでの疾走感を誇るが、
リフには欧州へヴィ・メタルからの大きな影響が感じられ、Gソロも、狂ってはいるが意外なほどメロディアス。
特に⑨のIRON MAIDEN風のインスト・パートなんぞ「ドラマチック」と表現しても差し支えないカッコ良さ。
トム・アラヤのVoも、尋常ならざるテンションの高さは今と変わらないが、曲によっては「歌ってる」場面が多々あり、
正統派へヴィ・メタリックな⑦における歌唱なんて、シャウトと言うよりハイトーンVoのようだ・・・なんて言ったらトム・アラヤに怒られるか?
思わず微笑ましくなるダサジャケや、バスドラが破けたまんまレコーディングに挑んだデイヴ・ロンバートのエピソード等、
SLAYERにしてみれば「若気の至り」的な1枚だろうが(現在のような「帝王」のオーラも殆ど漂ってこないし)、
それでも個人的には、彼らの全アルバム中、3rd「REIGN IN BLOOD」に次いでお気に入りの作品だったりする。

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