この曲を聴け! 

聖飢末に0点つけちゃったりする人
gen改めgen (2003-10-22 01:07:00)
>Bananasさん
因みに、BURRN!のライターor評論家がアルバムのライナーを書いた場合、そのライターor評論家は、BURRN!誌面ではそのアルバムのレヴューをしないことになっています。
なので、表向きは一応正当性が保たれています。
但し、BURRN!も所詮“商業誌"ですから、広告がたくさん載っていてその広告収入が雑誌製作への原資になっています。よって広告主は資金提供源であり、極端な話読者よりも大切な“お客様"と言えます。然るに、その広告主に対して誌面でもって噛み付いた酒井氏の行動は、我々が思う以上にタブーの域を超えた行動でもあるわけで、そこにはそれ相当の覚悟があったと思われます。下手をすれば、SONY(確か当時の聖飢魔Ⅱレコード会社ってSONYでしたよね?)はおろか業界全体を敵に回しBURRN!廃刊の可能性も無かったわけではありません。
…がしかし、ここには多少酒井氏の計算はあったと思います。というのも、当時は今よりも音楽雑誌や洋楽雑誌が多数発行されていて、今では考えられない種類の媒体が書棚を埋めておりました。そんな中、当時BURRN!は実売部数(発行部数とは違って返本数と差し引き換算した実際の販売冊数)でダントツの1位を誇っており、BURRN!に対する広告主(=レコード会社)の影響力と同じくらいBURRN!自体が音楽業界とHR/HM業界に影響力があったと言えます。BURRN!(というか雑誌は全部)は広告主様々だし、広告主はBURRN!に足向けて寝られないし、と言う関係が成り立っていたのではないでしょうか?
…そして結局、クーカイさんのおっしゃられるような論法でもって聖飢魔Ⅱに0点をつけたが、それが全体波及することは無いと踏んだ上で誌面に載せた、と。多分、誌面に載った後はBURRN!(というか酒井氏)とSONYとの間でかなり色々あったことでしょうね。
私はBURRN!の創刊号からの読者です。当時地方在住者にとっては殆んど唯一の情報源であったBURRN!ゆえ、それの影響力はそれはそれは大きいものでしたが、それでもやはり酒井氏の時として余りにトンガッタ姿勢には、私も同じくトンガリまくっていた高校生だったゆえ、何度も酒井氏に批判や抗議の手紙を送ったものです(苦笑)。勿論、そんなものが氏に影響したことは皆無でしょうが。
過去、BURRN!に“海賊盤の影響力"についての記事があり、海賊盤の売り上げはアーティストには決して還元されないし、ひいてはそれがアーティストを死滅させることに繋がるから海賊盤は絶対買ってはいけない、との論説が載っていました。
その一方で、海賊盤を収集している氏のもうひとつの側面もありますし、“海賊盤の必要悪"という、前述記事とは全く意を反する記事が載った事もありました。両方共に氏が書いた記事だったと記憶しています。(後年その論説を述べてからかなり時間経過し、読者層が変化したので改めてという形で「炎」誌でも同じような記事が載っていました。)
どういうことかといいますと…BURRN!誌および炎(とっくに廃刊ですが)誌のページをめくると、ホーラホラ海賊盤(を扱うレコードショップ)の広告が山ほど載っているでしょう?広告主様ですからねぇ、一応はホンネとタテマエを上手く使い分けて、最終的に“必要悪"としてしまわないことには、レコード会社も“広告主"、レコードショップも“広告主"、レコード会社としては海賊盤業者は目の上のタンコブだがBURRN!にも逆らうわけにはいかないし、BURRN!とて双方タテなきゃ広告収入なくなるし、海賊盤レコードショップは一応“悪"でも“必要"なことにしてもらわないと、一番の宣伝になるBURRN!に広告載せられないし…ここに全ての因果関係が成立して、はぁメデタシメデタシ、となるわけです。
本題に戻って、ボランティアではないのですから“商業"という枠組みの中では、本当の意味での「評論」は不可能です。そこには因果関係があるからです。それこそ、広告が全くない雑誌「暮らしの手帖」のスタイルを取る以外、本当の正当評価は出来ないでしょう。
自動車雑誌を眺めると、そこには色々な評論家の美辞麗句が並んでいます。にも拘らず、そのクルマの新型が出ると取って返して「前のは全然駄目だった」「本当はこう思っていた」と、「オイオイあんたが褒めまくっていたクルマちゃうんかい!」とツッコミ入れまくり状態です。これも、同じく広告主様のクルマをけなすわけにはいかない雑誌の立場、悪いと思ってもとりあえずホメとかないと仕事が無くなる自動車評論家の方々の因果関係がある以上、当然です。カーオブザイヤーなんて、あんなもの全てメーカーの接待と持ち回りですからね。あれすらも正しい評価ではありません。
かなり脇道にそれましたが、雑誌の評論に目くじら立てたところで、商業誌で利益追求が前提である以上、まぁアテにはならなくてある意味当然なんですね。
音楽は自分の耳が気持ちよければそれでOKではないですか!
私はBURRN!の評価は全く気にしていないし、気にもなりません。評価基準はあくまでも自分の“耳"。
ただ、BURRN!は影響力が大きいので、やはりレヴューが色々と影響力を持ってしまいますよねぇ…
私がBURRN!を好きな理由、それは細分化し細かくなりすぎてフォローし切れない、あらゆる未知のバンドのインタビューが読めること。音楽の幅が広がるきっかけになりますね。
レヴューは「あーそんな意見もあるのねー」という感じです。
→同意