この曲を聴け! 

Queen II / QUEEN
3割2分5厘 ★★ (2004-02-12 14:18:00)
White Sideにはブライアン作曲の美しい楽曲が並ぶ。
Processionからレッド・スペシャルは見事なハーモニーを奏で、
Father To Sonでフレディが歌いだした時の衝撃といったら・・・こんなに美しいアルバムの入り方が他にあるというのか。
この曲ではブライアンのギターが唸りまくっている。はっきり言ってこれはヘヴィ・メタルだ。にも関わらず、こんなにも優美だ・・・
White Queen(As It Begun)では絶望すら感じる哀しいメロディとフレディの繊細な歌声が見事にマッチし、この世とは思えないほどの美しさを醸し出す。
Some Day One Dayはブライアンがその優しい歌声を聴かせ、
Loser in the Endはこれからブラックサイドへ移る上での一休み、といった曲だろう。ある意味、この曲はアルバムの鍵となる曲だ。
この曲があるから、この後に続く怒涛の展開へと飛び込めるようなものである。
そしてBlack Side。
どの曲がどう、というのが馬鹿馬鹿しい。Black Sideはこの6曲で1つと考えたほうがいいだろう。
息をもつかせぬ強力な演奏。何度聴いても新鮮さを感じるめまぐるしい展開、自らの表現力を限界まで駆使したフレディの絶唱。
Ogre Battleの謎の逆再生から気がつけば曲が始まり、
Fairy Feller's Master Strokeの小気味よく跳ねるテンポ、
美しさはNevermoreで極値に達し、
March of the Black Queenの予想不可能な曲構成、
神秘的なFunny How Love Isを経て、
The Seven Seas of Rhyeの陽気なエンディングで幕を閉じる・・・
全曲の曲名を書いてしまったが、それだけこのアルバムが1曲、いや1音も聞き逃せないということだ。
この後Sheer Heart Attack、A Night At The Operaと神懸かった完成度を誇るオペラ・ロックを生み出すわけだが、
この作品は神をも超えている。何と言えばいいかわからないが、神をも超えた、QUEEN IIという存在なのである。
「黙って聴け!!」という言葉はちょっと押し付け的な雰囲気が嫌いであまり使いたくないが、あえて言わせてもらおう!!
黙って聴け!!
【人生のアルバム⑩選 part7】

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