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Bonded by Blood / EXODUS
火薬バカ一代 ★★ (2006-07-20 22:53:00)
EXODUSにアルバム史上、最も欧州へヴィ・メタルからの影響が色濃く薫る、'85年発表のデビュー作。
デモ・テープ並みのクオリティながら、破れかぶれな迫力に満ちている轟然としたサウンド・プロダクション、
テンションも音程もリズム感も狂いっ放しだが、それゆえ極悪な凄味を感じさせる故ポール・バーロフのVo、
憑かれたように前のめりで突っ走るトム・ハンティングのDs、そして何より本作の白眉たる、高いドラマ性と殺傷力を兼ね備えた、
H-TEAMによるツイン・ギター・ソロ&クランチ・リフは強力無比!
2ndアルバム以降ではキャッチーさも加味されていく楽曲も、ここでは凶暴性剥き出し。
名曲④“A LESSON IN VIOLENCE"を山場に、ひたすらササクレ立ったスラッシュ・チューンが、
アグレッション撒き散らかしながら疾走する、アルバム前半の畳み掛けはまさに圧巻。
かと思えば、⑥“NO LOVE"のイントロに美しいアコースティック・ギターを用いて、フッと空気を入れ換える等の小技も効いていて、
このバンドの売りが「勢い」だけでない事もアピール。
スラッシュ・メタル・バンドとしてのEXODUSの代表作の座は、次作「PLEASURES OF THE FLESH」に譲るものの、
個人的好みで彼らのカタログから1枚選ぶなら、本作こそマスト。
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