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Point Blank / BONFIRE
火薬バカ一代 ★★ (2010-10-17 21:39:42)
“HARD ON ME”“WHO'S FOOLIN' WHO”というヒット曲を生み出し、多くのファンから「BONFIREの代表作」と太鼓判を押される'89年発表の3rdアルバム。
その2曲がよく表している通り、ヨーロピアンHR然とした疾走感や泣きが薄れた代わりに、大陸的な乾いた開放感やコマーシャルなノリが強調された作風は、一気にアメリカン・ロック路線へと傾斜。再びタッグを組んだマイケル・ワグナーの手による、アリーナ・ロック風のスケールの大きなサウンド・プロダクション、デズモンド・チャイルド、ジャック・ポンティ、ボブ・ハリガンjrら、外部ライターとの共作曲をこれまで以上に積極登用している点も、そうした印象に拍車を掛けている。
とは言え、能天気にも大味にもならないメロディは相変わらず強力なフックを有しており、アップテンポの⑭、秀逸なポップ・センスが如何なく発揮された名曲⑯といったところを筆頭に、ライブ映えしそうなビッグなコーラス、フラッシーに弾きまくるG(今回よりツインGの片翼がエンジェル・シュライファーにチェンジ)が快活に踊る楽曲の数々が揃えられた本編は聴き応え十分。
全17曲で収録時間60分オーバーという、この手の作品にあるまじき超過ボリュームのせいで、途中でダレてしまうのが何とも勿体ないが、同時期のBON JOVI、デビュー当時のFAIR WARNING辺りを愛する向きには必ずやご満足頂けるであろう、メロディック・ロックの好盤。

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