この曲を聴け! 

Relentless / YNGWIE MALMSTEEN
枯林 (2010-11-25 01:43:49)
前作はインストが3曲もあり聴ける曲が9曲しかなかったです。内1曲はインギーが歌うのでちゃんとしたボーカル曲が8曲のみ。インストが嫌いなわけではありませんが、手癖の組み合わせで適当に作っている今のインギーのインストには心揺さぶられないのでどうでもよく、良い曲を作ってくれることのみを望んで本作を買いました。

というわけで本作の情報が入ってきた時少しだけ心躍りました。14曲で日本ボーナストラック付きだということ。インギー自ら歌う曲が1曲あったとしても、まともな曲が増えるはずです。実際買ってブックレットを適当に見ていたら「ええー!!!?」です。ブックレットに歌詞が7曲分しか載っていなかったのです。


もしかしてもしかしてもしかして・・・、でもいくらなんでもな・・・・・・

救いをライナーノーツに求めたわけですが「14曲中7曲がインスト」という現実を目の当たりにしました。7曲のインストが前作レベルのクオリティだったら本当にヤバイな・・・と覚悟を決めて聴いてみたわけです。が、悪い予想は的中。

インストは③を聴いた時にオッ!?と思っただけで後はどれもこれもキーボードによる過剰装飾でメロディアスな雰囲気だけはありますが、その実態はただの手癖ピロピロの寄せ集めにしか聴こえません。

歌物も今回の出来は良くないです。どれもこれも淡白すぎて全く劇的な展開がありません。焦らして焦らして最後の⑬でファンの心を鷲掴みにしよう的な流れが見えますが、如何せん⑬が何の劇性も無い平凡な曲なのでテンション上げたくても上がらないです。

リッパーと楽曲の相性も良くない。こういう風に歌いたいんだろうなと想像はできるものの、歌いきれてないと思います。インギーも相変わらず汚いギターの音。インストとギターソロが多すぎてインギーのライブでのギターソロタイムを聴かされてる気分。


ただクオリティーは別としてアルバムの発想は悪くないと思います。
具体的に良いと思ったところを挙げてみると
・今まで無いような始まり方の②⑥がちょっと新鮮
・曲順が今までに無い感じで面白い
・インストが半分という構成が冒険していて良い
・ボーカルが前作より前に出てるように聞こえる

作品の出来としては微妙。ライブで演奏してほしい曲がほとんど無い・・・。強いて挙げれば③⑥⑩かな。インギー初心者にはあまり聴いてほしくないかな。というか、初心者にはこのアルバムでインギーを判断してほしくないです。

今日までインギーを追い続けたインギー経験が豊富な方にお薦めです。
一般性の無い問題作だと思います。


あとEnemy WithinやCritical Mass、Tide Of Desireって前作の収録曲に挙げられていた名前だった気が・・・?実はこのアルバム、Perpetual Flameのアウトテイク集だったりして・・・。だとしたらこの品質もなるほどなと思ってしまう…。

まあこんなヒドイ事言ってる私ですが、なんだかんだでヘビロテしてます...(笑)。
成長しねぇな。この人も、私も(苦笑)。

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