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Parallel Minds / CONCEPTION
★★ (2001-08-30 23:44:00)
1stはこのバンドの持つ独特な雰囲気は備えていたものの、ロイ・S・カーンからのインプットが殆どなかったため歌メロが弱く、インストパートに重点が置かれていてトゥーレ・オストビーのソロプロジャクトといった印象すら受けた。
しかしこの2ndにおいてCONCEPTIONというバンドのスタイルを確立させた。ザクザクと切り込んでくるギターリフに時にはハスキー、時にはクリアーなハイトーンを使いわけるヴォーカルが暗めの曲で多彩な表現を聴かせる。
前作では少々弾きすぎの感じがあったギターも今回は一歩後ろに下がって、曲単位における構成力を重視したものなっている。1stに比べるとヴォーカルとギターの成長は目を見張るものがあり、たとえば①のギターソロの前のパートはヴォーカルの独擅場であり、またそのパートがギターソロをよりドラマティックなものにするという相互作用が働いている。ここにロイ&トゥーレという作曲コンビのケミストリーというのだろうか、相性の良さを見ることができる。
①、②は名曲。④は曲自体は正直たいしたことないが、ロイのどこまでも伸びていくクリアーなハイトーンを存分に味わえる曲だ。そしてそこからタイトルトラック⑤へと流れていく構成も完璧。大作⑩も起承転結がしっかりした構成は見事というしかない。
様式美的へヴィ・メタルの見地からはこの作品が彼らの最高傑作でしょう。
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