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The Murder of Jesus the Jew / THE MEADS OF ASPHODEL
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2010-12-03 19:02:10)
2010年発表の、Candlelight移籍作となる4th。
Candlelightですよ、Candlelight。注目してたバンドなので、かなり嬉しい。

まずイントロからして、SIGHの川嶋さんが作曲したインストで、最近のSIGHクラスの壮大な世界観を提示する、映画音楽顔負けのクサメロが聴け、本編にも期待が高まりますが…本編もそのオープニングに負けないくらいカラフル…というより、各シーンの色が濃すぎてサイケデリックといった方が正しいかも。とにかくどのパートも灰汁が強くて、どんなメタルリスナーが聴いても退屈はしないと思う。疲れるだろうけど。

そもそも、「ハードコア要素やシンフォ要素、アヴァン要素を含む、プログレッシブな中近東系ペイガンブラック」という時点で、かなり音楽性の拡散が予想されるかと思いますが、それに加えて、各曲に執念を感じるまでに何かアイデアを盛り込む所が凄い。2曲目の打ち込みビート+男性Voの輪唱、ナーサリーライム風ヴォーカルパートのある3曲目、ほぼ民族音楽な5曲目、昔のマンソンのアルバムに入ってても違和感なさそうな7曲目など、印象に残るパートを上げていけばキリがないほど。

しかも、それだけ音楽性を広げながら、中近東風で殺伐とした、宗教的なムードは一貫していて、ブレがないのが、また凄まじいと思う。ある意味、イギリス版、ペイガンブラック版のSIGHと言っても過言ではないくらい、才能のあるバンドなのではないでしょうか。欲を言うなら、おっさんじみたデス声はもう少しシャープな声にして欲しいのと、音質はもっとメジャー化してもいいのでは(現状悪くはないけど)、という所でしょうか。

取りあえず変わったもの好き、面白いバンド好きは、この機会に是非。
移籍がきっかけで、日本でも人気が出てくれると嬉しいんですが。

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