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Tiamtu / OFERMOD
Usher-to-the-ETHER ★★ (2010-12-14 18:37:35)
2008年発表の1st。
あのNEDからのリリースと言う事で、邪悪で高品質なブラックメタルを期待する方も多いと思われますが、その期待にしっかり応える作品ですね。エクストリームメタルの質量感をブラックのどす黒さに変換したような、WATAINやONDSKAPT辺りとも共通したスタイルで、前EPの後半の作風を引き継いだ感じですね。彼らは「オーソドックス・レリジャス・デスメタル」と自らの作風を呼んでいますが、リフに刻みを多用し、厚みのある音作りをしている所が「デス的」なのかもしれませんね。
ただ、「Lawless Darkness」で一般的なエクストリームメタルと、ブラックメタルの最もインテンスな落とし所を見つけたWATAINと比べると、この作品は聞き手の注意力を常に引きつけておくパワーに欠ける部分も多少見られるかも。特に1曲目とか、ミッドテンポで刻みが続くと、どうしても音以外の事に考えが行きがちになってしまう。部分的には、WATAIN以上の邪悪さも出せているんですが…ハッとするような部分と、そうでない部分の落差が激しい気がする。
個人的には、あと一歩で凄い事になりそうという意味で、惜しいアルバムですね。音作りのセンスは素晴らしいので、そこはキープしつつ更にどす黒い作品を期待してます。
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