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Generations / JOURNEY
火薬バカ一代 ★★ (2010-12-18 00:17:53)
バラードばかり要求される状況にうんざりしたJOURNEY――というか二ール・ショーン(G)――が、敢えてHRテイストを強調して作り上げたという(飽くまで「彼らにしては」だけど)、'05年発表の12thアルバム。
但し、些か力み過ぎたのかその手の楽曲はややメロディが弱く、また、力んで歌っても常に透明感を失わない非常にAOR/産業ロック向きの声質を備えている反面、ハードな楽曲を歌うには馬力不足なスティーヴ・オウジェリーというシンガーの資質もあり、本作に対するファースト・インプレッションは余り芳しいものではなかった。
バンド側もそれは承知で、アップテンポの楽曲は二ールやロス・ヴァロリー(B)、ディーン・カストロノヴォ(Ds)にリードVoパートを割り振っているのだが、今度はそれが本編の統一感を欠き、やや散漫さを感じさせる要因に繋がってしまっているのだから、ままならぬというか何と言うか・・・。
尤も、アルバムへの期待感を高めるというOPナンバーとしての役割を120%果たしている①や、戦場で戦うアメリカ兵たちに捧げられた⑧、躍動感溢れるラスト・ナンバー⑭のような上手くハマッた名曲もあるし、何より②④⑤⑦といった、従来の魅力を素直に披露するメロディアスな楽曲の数々は、やはりこのバンドにしか作り出し得ぬ逸曲揃い。
あーだこーだ言っても、結局は「凡百のバンドが逆立ちしたって敵わないハイクオリティな作品」との評価に落ち着くのであった。但し、今回も曲数は無駄に多いが。

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