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Revelation / JOURNEY
火薬バカ一代 ★★★ (2010-12-19 01:12:51)
STYX、KANSAS、BOSTON・・・と、嘗ての同期バンドが軒並みセミ・リタイア状態に甘んじている中、唯一、定期的に新作をリリースし、尚且つそれらの作品が確かなクオリティと一定以上の商業的成功を収めているという、現役感バリバリの活動を続け気を吐くJOURNEY、'08年発表の13thアルバム。(本作も全米チャート初登場第5位にランクイン)
今回より、四代目フロントマンとしてフィリピン出身の新人アーネル・ピネダが加入。しかもこれが頭に「超」を付けたくなる程の逸材で、若き日のスティーヴ・ペリーを思わせる伸びやかなハイトーンと、スティーヴ・オウジェリーばりの張りと艶を併せ持った歌唱がメチャ強力。のみならず、その歌声は歴代シンガーの誰よりもHR向きの「熱さ」を宿しているという隙のなさ。
この若き逸材獲得に触発されたのか、アルバム自体もメロウな味わいの『TRYAL BY FIRE』『ARRIVAL』と、ハードさが強調された前作『GENERATIONS』の美点を併せ持った、再結成以後に発表された作品群の総決算的内容に仕上がっており、爽快なOPナンバー①に始まり、バンド名を冠した壮大なインスト・ナンバー⑪にて幕を下ろす本編に無駄な楽曲は一つも見当たらない。特にバラード⑥なんて「'08年度最高の1曲」に選出したいほど完膚なきまでに感動的な名曲ですよ。
あと個人的に評価したいのが、収録時間を50分台に収めてくれた点。前3作が中盤でダレを感じさせたのは、曲の問題っつーよりも明らかに詰め込み過ぎが原因だったからなー。
前作のセールス不振やメンバー・チェンジ等で漂っていた低迷感を見事に吹き飛ばした、再結成JOURNEYの最高傑作。入門編としてもどうぞ。

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