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Worlds Apart / SAGA
火薬バカ一代 ★★ (2011-01-04 14:48:54)
ティナ・ターナーやハワード・ジョーンズなんかとの仕事で有名な売れっ子プロデューサー、ルパート・ハインと組み、アメリカ市場での成功を念頭に置いて制作された'81年発表の4thアルバム。
SAGAの代表曲の1つとして知られる、ポップでコマーシャルなヒット・シングル①が本作の方向性を決定的に示す通り、「脱プログレ・ハード路線」を志向し、メロディからはヨーロッパ的な暗さや湿り気が、曲調からはハードさや重さが一掃され、マイケル・サドラーの歌唱にしても、以前のような粘りとコブシの効いた歌い回しは抑え気味。ポップに心地良く弾む楽曲は、全体的にカラッと爽やかに垢抜けた仕上がりで、曲によってはダンサブルなアレンジが施される等、エレクトロ・ポップ・ロック風味が感じられる辺りは、やはりプロデューサーの嗜好ゆえか。
と言っても、次作以降ほどそういった新たな方向性へと踏み込んでいるわけではなく、当時、日本でもシングル・カットされた②や、繊細な美しさに満ちた叙情バラード⑦(歌っているのはKey奏者のジム・ギルモア)、7分以上に及ぶドラマティックな大作ラスト・ナンバー⑨といった、従来のプログレ・ハード路線と、本作ならではのポップ・テイストがバランス良く配合された楽曲も収録。
総合的な完成度の高さは、本作がアメリカでもトップ20に食い込むヒットとなり、SAGAの名を一躍メジャー・シーンへと押し上げる切っ掛けとなった名盤であることをしっかりと裏付けている。

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