この曲を聴け!
Apocalypse Sun / NIGHTBRINGER
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2011-01-08 08:19:57)
2010年発表の2nd。
基本的に、ブラック特有のどす黒いアンビエンスを放出する音像に、禍々しいトレモロリフを奔らせるスタイル自体は変わっていないのですが…メロディといい出音といい、前作よりもより凶悪なムードになった印象。特にメロディにそれが顕著で、前作ではDISSECTIONを思い出したりもしてたんですが、今作は叙情の入る余地が無いくらい、ひたすら暗黒なものを奏でています。
高音を強調したトレモロのフレーズを挿入したり、全体をブラック特有のトレモロが覆っている、拘りぬいた作風は、ある意味KRALLICEにも通じるんですが…結果としてポストロック好きにも評価されたKRALLICEに比べると、こっちは只管に「ブラックメタルとしての禍々しさ」に重きを置いて、フレーズを作っている気がします。
聴いていると、「放射能を放つ黒い太陽が、地上を焼き尽くしているシーン」とか「致命的な疫病が、一夜にして村を覆いつくしシーン」だとか、不吉なイメージが何度も頭に浮かんでは消える、非常に禍々しい作品ではありますが…禍々しさの演出を、「メロディ」が担っているため、ある意味では非常にメロディアス。メロブラ好きで、叙情性よりも暗黒性を好む方なら、是非聴くべきアルバムです。
→同意