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Hellbound / WARLOCK
火薬バカ一代 ★★★ (2011-01-10 00:38:58)
デビュー作『BURNING THE WITCHES』が大受けしたことにより、英メジャーPHONOGRAM傘下の老舗レーベルVERTIGOとのディールを成立させたWARLOCKが'85年に発表した、日本初お目見え作品ともなった2ndアルバム。
ACCEPTを思わせる硬派な正統派HMサウンドの上に、キャロライン・マンロー系のキツめな美貌に相応しい(?)攻撃的なシャウトを炸裂させるドロ・ペッシュのパワフルなVoが乗っかった音楽スタイルに変化はないが、メジャー・レーベルとの契約効果は音質の向上など各方面に覿面に表れていて、取り分け、プロデュースのみならず作曲作業においても大きな貢献を果たすヘンリー・スタロステの参加は本作最大のトピック。
彼の助力を得た事で、力押し一辺倒だった前作に比べ楽曲がかなり磨き込まれ、曲展開には緩急が、アルバム全体の構成にはメリハリが付与され、収録楽曲1つ1つのキャラ立ちがより明確化。特に、泣きを伴った哀メロが駆け抜けていくメロディアスなHMナンバー⑤は、本作におけるバンドの作曲能力の著しい上達っぷりを端的に伝えてくれる名曲だ。
これ以外にも、華やかなGソロがヘヴィ・メタリックな曲調に彩りを添える①、ドロの歌う憂いを帯びたメロディが秀逸な疾走ナンバー⑦、劇的なパワー・バラード⑨等、捨て曲皆無の本編には充実した楽曲が顔を揃え、個人的にはWARLOCKのカタログの中では1、2を争うぐらい好きなアルバム。

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