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Faceless Phenomena / WHIRLING
Usher-to-the-ETHER ★★ (2011-01-14 19:59:02)
2010年発表の1st。
一言で言うなら、「音像重視型のVED BUENS ENDE」タイプ。
VBE本家は、ベースとドラムのねちっこい絡みによって、聴き手を病的な世界へ引きずり込むような作風でしたが、このバンドの音楽性はアンサンブルの粘度はある程度保ちつつ、音像によって沼めいた世界観を演出するタイプですね。特にギターリフの、ノイズの被膜を薄く張る事で、瘴気を外に逃がさないような音色にそれを強く感じます。リフのメロディそれ自体も、BERGRAVEN的な病み爛れた感じですし。
悪夢めいた光景は特にスロー~ミドルのパートで強く感じられますが、スロー~ミドルでの聴き手を舐り殺すようなムードのせいか、時にメロウなリフすら伴う疾走パートにまで薄気味悪さが波及しているのが、なんとも素晴らしい。精神異常者が悪夢の光景を淡々と語るような朗唱ヴォーカル、妙なねちっこさのあるがなりなど、VoのパフォーマンスもどこかVBEを意識したようなグロテスクさがありますね。
と言う訳で、VED BUENS ENDEやVIRUS好きに強くお勧め出来る作品。
個人的には、この病み具合が聴いてると落ち着きます(笑)。
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